少数民族たちとサパの現状

2015.09.20 17:31|旅行記〜ベトナム
今回のサパ訪問では、幸運なことに
少数民族の研究をしている方へ
ガイドをしてもらうことができました。

急速に移り変わり行くサパの街、
少数民族の暮らしについて、
私たちが感じたまま、聞いたままを
まとめておこうと思います。



まずサパに着いてすぐ
物売りの子たちがバスを待ち受けていました。


私たちにロックオンしたのは、
赤ちゃんを背負った若めの女の子。


日本人と分かれば日本語で
あいさつやコミュニケーションをとります。

売り物は、ミサンガやブレスレット。
魅力を感じる物ではないので
買う気もおきません。

こういうお金の稼ぎ方でない
別の方法があれば、と強く思いました。


そして、この物売りの
ひとつの要因であろう場面に遭遇。


モン族の村へ訪れた時、
ツアーの車が停まるや否や、
遠くからモン族の子供達が駆け寄ってきました。


ガイドさん曰く、この子たちは
学校へ行っていないそうです。

正確には、
親たちが学校へ行かせていない。
必要性を感じていないのだそう。

それは、
親世代が教育を受けていないから
教育の必要性がわからないとのこと。

少数民族に教育を与えるべく
ベトナム政府が立派な学校を作り、
無料で通えるのに。。。
(一般のベトナム人は有料)

非常にもったいない。
ガイドさんもはげしく憤慨していました。


最低限の教育を受ければ、
違ったカタチの稼ぎ方もできるのに。

ガイドやホームステイ受け入れのお家は
モン族の中でもリッチな方なんだとか。


モン族の貧困はベトナム国内でも
問題視されているそうです。


教育という部分でもうひとつ。
読み書き。


物売りしているおばちゃん達、
計算はできるけど数字が読めず、
電卓で数字を見せたらフリーズしていた。

そんな場面が多く目に付きました。


言葉も英語が話せる話せないで
大きく売り上げも変わってしまいそう。


こんな具合に、
コミュニケーション能力=生きる術。
教育と現金収入を得る力が比例しているように感じました。


あと、ハード面では、
5つ星ホテルが建設されたり、
街中もあちこち建設中だったり、
サパの観光産業に力を入れている様子。


そのための電力が必要で、
小さな村の近くにダムを建設。


その影響で村の建物の多くが壊れ、
山からの水も少なくなり、
その村は移転せざるを得なくなったという。


移転した村へ行く途中、
ダムの上の山は崩れ、
新しい道路の斜面も大規模に崩れ、
あちこちで山が壊れていた。。。


観光産業が栄えることと、
自然破壊は連動していました。


壊したくて壊しているのではない
それだけに残念です。


人の営みと自然の営みが
調和しているからこそ
美しいと感じるのに、ね。

開発が急速で大規模だけに、
その分自然へのダメージも大きいのです。



そして、
ガイドさんによると
5年くらい前までは欧米から、
昔ながらのサパの暮らしと景色を求めて
観光に来ていた。

けれど、少数民族の人たちが
安易な中国製お土産を仕入れて
どこでも同じようなチープなものを
売り始めて海外からの観光客が激減したとのこと。


メイドインChinaな土産物売りの
あの光景はほんとうにがっかりした。

こんなもんか。。。
そう思って、二度と来ないなんて
もったいない場所なんです、サパは。


こんなにたくさんの人が民族衣装を着ているのは、サパぐらい。

他の村では、普段は普段着の洋服を。
儀式など特別な日だけ、伝統衣装を着るのだそう。


だから、
いつでも民族衣装を着ている
サパはほんとうにすごいんだ!と
民俗を研究しているガイドさんは興奮気味に話してくれました。


誰にも評価されず、何百年もその伝統衣装が続いてきた。これもものすごくすごいこと。

自らの衣服を自給する暮らし。
その素晴らしい技術はもはや芸術の域。

村の人から見たら、それは日常的で
なんの変哲もないのだろうけど、

外から見た私たちにとっては
それがものすごく価値のあることで、
そのひとつひとつに感動すら覚えるのですから。


その事を伝えたい。
そして、行き届かない教育を、
手仕事と共に何か提供出来ないかと
すぐに紐付いてしまうのです。


たぶん、私たち。
モン族の人たちと一緒に何か作ると思う。


今回のパンツのオーダーは、
その始まりだと思っています。

よきことは良いと。


途中の山肌に同じ様な規格の家が
いっぱい建設されていたので
宿泊施設かと思ったら

ベトナム人のお金持ちや欧米人が
避暑地の別荘的な感じで購入し、
少数民族の女子と結婚して住むのだそう。

あーーーーー、
これも、現実。



ほんとうに今回の旅では
サパのいろんな側面をみた。
みれてよかった。


美しい景色や手仕事がある一方で、
急速に失われていく自然や伝統。



日本も同じような道を通ってきた。

今、自然を壊してまで発展を求めてきた歪みがいろんな形で表れてきている。


その最たるは、3.11。
多くの人が何かがおかしいと気づいた出来事。



発展という名のもとに、
みんなが同じ道をいかなくてもいい。


私たちが伝えられることを伝えていこうと思う。
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プロフィール

たけうちくりこ

Author:たけうちくりこ
自然をこよなく愛し、色*音*香りで自然を体現する森の人。ヨガで深めた意識と自然(森)が拡げた意識が交わる豊かな世界で、のびのびと生命のよろこびと共に生きています。
2008年にヨガの師であるニーマル氏と出会いヨガの道へ。2010年より森林保全の活動に関わり、自然とのつながりをテーマに草木染めを始める。染めて縫う手作り服ワークショップを定期開催。
消費から創造へと、暮らし方をリデザインする、いのちのがっこうを主宰。

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